■記事構成について

 原文を文章ごとに分け、それぞれの文章を【韓国語原文】、【原文の直訳】、【現行の訳文】の3つに分けて記載しています。

 【現行の訳文】が直訳されていて変更箇所がない場合、【原文の直訳】を省略し、【原文の直訳】と【現行の訳文】が統合されて一つの文章になっています。

 

■み言の引用について

 『原理講論』の引用文は、2014年5月30日、光言社発行の第五版第一刷から引用したものです。また、聖句の引用は、日本聖書協会発行の『口語訳聖書』からの引用です。

 『口語訳聖書』は原語(旧約聖書はヘブライ語、新約聖書はギリシャ語)から翻訳し、欧米の各言語(特に英語)を参考として訳されているため、『口語訳聖書』からの引用箇所は、韓国語の聖句の直訳になっていないことに留意してください。

■韓国語辞書について

 翻訳するさいに基準としている韓国語の辞書は、小学館の『韓日辞典』(旧『朝鮮語辞典』)です。『韓日辞典』にない場合は、こちらのNAVER「국어사전(国語辞典)」を使います。

https://ko.dict.naver.com/#/main

 

■本文‐総序③

101
【韓国語原文】
물론 진리는 유일(唯一)하고 영원불변(永遠不變)하며 절대적(絶對的)이다.
【原文の直訳】
もちろん、真理は唯一であり、永遠不変にして、絶対的である。
【現行の訳文】
もちろん、真理は唯一であり、永遠不変にして、絶対的なものである。

102
【韓国語原文】
그러나 경서란 진리 자체가 아니고 진리를 가르쳐 주는 하나의 교과서로서, 시대의 흐름과 더불어 점차로 그 심령과 지능의 정도가 높아져 온 각 시대의 인간들에게 주어진 것이기 때문에, 그 진리를 가르쳐 주는 범위나 그것을 표현하는 정도와 방법에 있어서는 시대를 따라서 달리하지 않을 수 없는 것이다.
【原文の直訳】
しかし、経典とは、真理自体ではなく、真理を教えてくれる一つの教科書として、時代の流れとともに、次第にその心霊と知能の程度が高まってきた各時代の人間たちに与えられたものなので、その真理を教えてくれる範囲やそれを表現する程度と方法においては、時代によって変わらざるを得ないのである。
【現行の訳文】
しかし、聖書は真理それ自体ではなく、真理を教示してくれる一つの教科書として、時代の流れとともに、漸次高められてきた心霊と知能の程度に応じて、各時代の人々に与えられたものであるために、その真理を教示する範囲とか、それを表現する程度や方法においては、時代によって変わらざるを得ないのである。

103
【韓国語原文】
그러므로 우리는 이러한 성격을 띠고 있는 교과서마저 절대시해서는 아니 되는 것이다(전편 제3장 제5절 참조).
【原文の直訳】
したがって、我々はこのような性格をもっている教科書までも絶対視してはならないのである(前編第三章第五節参照)。
【現行の訳文】
したがって、我々はこのような性格をもっている教科書そのものを、不動のものとして絶対視してはならないのである(前編第三章第五節参照)。

104
【韓国語原文】
위에서 이미 언급한 바와 같이, 인간이 그 본심(本心)의 지향성에 의하여 하나님을 찾아 선의 목적을 이루는 데 필요한 방편으로 나오게 된 것이 종교(宗敎)이기 때문에, 모든 종교의 목적은 동일한 것에 있는 것이다.
【原文の直訳】
既に述べたように、人間がその本心の指向性によって神を求め、善の目的を成し遂げるのに必要な手段として現れるようになったのが宗教であるがゆえに、あらゆる宗教の目的は、同一のところにあるのである。
【現行の訳文】
既に述べたように、人間がその本心の指向性によって神を求め、善の目的を成就するために必要な一つの手段として生まれてきたのが宗教であるとするならば、あらゆる宗教の目的は、同一のものでなければならない。

105
【韓国語原文】
그럼에도 불구하고 그 사명분야와 그를 대하는 민족에 따라, 또 시대의 흐름에 따라 위와 같은 이유로 그 경서를 서로 달리하게 되는 데서 필연적으로 각양각이(各樣各異)한 종교가 나오게 되는 것이다.
【原文の直訳】
それにもかかわらず、その使命分野とそれに向き合う民族により、また時代の流れにより、上述のような理由からその経典が互いに異なるものになるため、必然的に様々な宗教が現れるようになるのである。
【現行の訳文】
しかし、それぞれの宗教の使命分野は、民族により、あるいは時代によってそれぞれ異なるものであり、それに伴って、上述のごとき理由から、その教典も各々異なるものとなってしまったので、各種各様の宗教が生まれるようになったのである。

106
【韓国語原文】
그러므로 경서란 진리의 빛을 밝혀 주는 등잔과 같아서 주위를 밝힌다는 사명은 동일하지만, 보다 밝은 등불이 나올 때는 그것으로써 낡은 등잔의 사명은 끝나는 것이다.
【原文の直訳】
したがって、経典とは、真理の光を照らしてくれる灯盞のようなものであり、周囲を照らす使命は同一だが、より明るいともしびが現れてくるときは、それによって古い灯盞の使命は終わるのである。
【現行の訳文】
すなわち、教典というものは、真理の光を照らしだすともしびのようなものであり、周囲を照らすというその使命は同一であっても、それ以上に明るいともしびが現れたときには、それを機として、古いともしびの使命は終わるのである。

107
【韓国語原文】
위에서 논한 바와 같이 오늘의 어떠한 종교도 현세인(現世人)들을 사망의 어두운 골짜기에서 생명의 밝은 빛 가운데로 인도해 낼 수 있는 능력을 발휘하지 못하고 있기 때문에, 이제는 새 빛을 발하는 새 진리가 나와야 한다는 것이다.
【原文の直訳】
既に論じたように、今日のいかなる宗教も、現世の人々を死亡の暗い谷間から命の明るい光の中へと導き出すことができる能力を発揮できていないがゆえに、今や新しい光を発する新しい真理が現れなければならないのである。
【現行の訳文】
既に論じたように、今日のいかなる宗教も、現世の人々を、死の影の谷間より命の光のもとへと導き返すだけの能力をもっていないということになれば、今や新たな光を発する新しい真理が現れなければならないといえるのである。

108
【韓国語原文】
이와 같이 새로운 진리의 말씀을 주실 것은 성서(聖書) 가운데에도 여러 군데 기록되어 있는 것이다(전편 제3장 제5절 참조).
【原文の直訳】
このように、新しい真理のみ言を下さることは、聖書の中にも多くの箇所に記録されている(前編第三章第五節参照)。
【現行の訳文】
このような新しい真理のみ言がやがて与えられるということは、聖書の中にも数多く記録されている(前編第三章第五節参照)。

109
【韓国語原文】
그러면 그 새 진리(眞理)는 어떤한 사명을 다해야 할 것인가?
【原文の直訳】
それでは、その新しい真理は、いかなる使命を果たさなければならないのであろうか。
【現行の訳文】

110
【韓国語原文】
이 진리는 위에서 이미 논술한 바, 종교가 찾아 나온 내적 진리와 과학이 찾아 나온 외적 진리를 통일된 하나의 과제로서 해결해 줄 수 있는 것이기 때문에, 모든 인간들을 내외 양면의 무지(無知)에서 내외 양면의 지(知)에로 완전히 극복할 수 있게 하여야 한다.
【原文の直訳】
この真理は、前に既に論じたように、宗教が探し求めてきた内的真理と科学が探し求めてきた外的真理を、統一された一つの課題として解決してくれるものであるため、すべての人々を内外両面の無知から内外両面の知へと完全に克服できるようにしなければならない。
【現行の訳文】
この真理はまず、既に論じたように、宗教が探し求めてきた内的真理と科学が探し求めてきた外的真理とを、統一された一つの課題として解決し、それによってすべての人々が、内外両面の無知を完全に克服し、内外両面の知に至ることができるようなものでなければならない。

111
【韓国語原文】
그리하여 타락인간으로 하여금 사심(邪心)이 지향하는 그 악의 길을 막고 본심이 추구하는 바를 따라 선의 목적을 이루게 함으로써, 선악(善惡) 양면의 지향성을 가지고 있는 인간의 모순성과 위에서 이미 논한 바 종교인들이 당면하고 있는 도(道)의 생활의 모순성을 극복하게 할 수 있어야 한다.
【原文の直訳】
そうして、堕落人間をして、邪心が指向するその悪の道を遮り、本心が追求するところに従って善の目的を成し遂げるようにすることによって、善悪両面の指向性をもっている人間の矛盾性と、既に論じた宗教人たちが当面している修道の生活の矛盾性を克服できるようにしなければならない。
【現行の訳文】
また、堕落人間をして、邪心が指向する悪への道を遮り、本心の追求する善の目的を成就せしめることによって、善悪両面への指向性をもっている人間の矛盾性と、前述のような、宗教人たちが当面している修道の生活の矛盾性とを、克服できるようなものでなければならない。

112
【韓国語原文】
타락인간에 있어 앎은 생명의 빛이요 또한 소생의 힘이 된다.
【原文の直訳】
堕落人間にとって、知ることは命の光であり、また蘇生の力になるのである。
【現行の訳文】
堕落人間にとって、「知ること」は命の光であり、また蘇生のための力でもある。

113
【韓国語原文】
그리고 무지는 사망의 그늘이요 또한 파멸의 요소인 것이다.
【原文の直訳】
そして、無知は死亡の陰であり、また破滅の要素なのである。
【現行の訳文】
そして、無知は死の影であり、また破滅の要素ともなるのである。

114
【韓国語原文】
무지에서는 어떠한 정서(情緖)도 일어날 수 없으며, 무지와 무정서(無情緖)에서는 어떠한 의지(意志)도 생길 수 없다.
【原文の直訳】
無知からはいかなる情緒も生じ得ず、無知と無情緒からはいかなる意志も生ずることはできないのである。
【現行の訳文】
無知からはいかなる情緒をも生じ得ない。また、無知と無情緒からはいかなる意志も生ずることはできないのである。

115
【韓国語原文】
이렇듯 인간에게 있어 지(知)·정(情)·의(意)가 제구실을 못 하게 될 때에는, 거기에 인간다운 인간의 생활이 있을 수 없는 것이다.
【原文の直訳】
このように、人間において、知・情・意が自分の役割を果たせなくなるときには、そこに人間らしい、人間の生活はあり得ないのである。
【現行の訳文】
人間において、知情意がその役割を果たすことができなくなれば、そこから人間らしい、人間の生活が開かれるはずはない。

116
【韓国語原文】
인간이 근본적으로 하나님을 떠나 가지고는 살 수 없도록 지어졌다면, 하나님에 대한 무지야말로 우리 인생을 얼마나 비참한 길로 몰아내고 있는 것인가?
【原文の直訳】
人間が、根本的に神を離れては生きられないようにつくられたとすれば、神に対する無知こそ、我々の人生をどれほど悲惨な道に追いやっているであろうか。
【現行の訳文】
人間が、根本的に、神を離れては生きられないようにつくられているとすれば、神に対する無知は、人生をどれだけ悲惨な道に追いやることになるであろうか。

117
【韓国語原文】
그러나 하나님의 실재성(實在性)에 대하여는 성서를 보아도 명확히 알 도리가 없다.
【原文の直訳】
しかし、神の実在性に対しては、聖書を見ても明確に知る由がない。
【現行の訳文】
しかし、神の実在性に対しては、聖書をいかに詳しく読んでみても、明確に知る由がない。

118
【韓国語原文】
하물며 하나님의 심정(心情)에 대해서랴.
【原文の直訳】
ましてや神の心情についてはなおさらである。
【現行の訳文】

119
【韓国語原文】
그러므로 이 새 진리는 하나님의 실재성에 관하여는 말할 것도 없고, 하나님의 창조의 심정을 비롯하여, 하나님이 자신을 반역하는 타락인간을 버리지 못하시고 유구(悠久)한 역사의 기간을 두고 구원(救援)하시려고 애써 오신 애달픈 심정을 우리에게 알려 줄 수 있어야 한다.
【原文の直訳】
それゆえ、この新しい真理は、神の実在性に関してはいうまでもなく、神の創造の心情をはじめとして、神の自らに反逆する堕落人間を見捨てることができず、悠久なる歴史の期間を通して救おうと尽くしてこられた耐えがたい心情を、我々に教えてくれるものでなければならない。
【現行の訳文】
それゆえ、この新しい真理は、神の実在性に関することはいうまでもなく、神の創造の心情をはじめとして、神が御自身に対して反逆する堕落人間を見捨てることができず、悠久なる歴史の期間を通して彼らを救おうとして心を尽くしてこられた悲しい心情をも、我々に教えることのできるものでなければならない。

120
【韓国語原文】
선과 악의 두 면을 지향하는 인간들의 상충적인 생활로써 형성되어 온 인류역사는 거의 싸움으로 엮어져 내려왔다.
【原文の直訳】
善と悪の二面を指向する人間たちの相克的な生活で形成されてきた人類歴史は、ほとんど闘いによってつづられてきた。
【現行の訳文】
善と悪との二筋道を指向する人間たちの相克をはらんだ生活によって形成されてきた人類歴史は、ほとんど闘争に明け、闘争に暮れてきた。

121
【韓国語原文】
그 싸움은 바로 재물 빼앗기 싸움, 땅 빼앗기 싸움, 그리고 사람 빼앗기 싸움 등의 외적인 싸움이었다.
【原文の直訳】
その闘争は、正に財物の争奪戦、土地の争奪戦、そして人の争奪戦などの外的な闘争であった。
【現行の訳文】
その闘いは、財物を奪いあい、土地を奪いあい、人間を奪いあうなどの外的な闘争であった。

122
【韓国語原文】
그러나 오늘날에 와서는 이러한 외적인 싸움은 점차로 종식되어 가고 있다. 그리하여 민족의 차별이 없이 한데 모여 한 국가를 이루고, 이제는 도리어 전승국가(戰勝國家)들이 식민지를 해방하고 그들에게 열강(列强)들과 동등한 권한을 부여하여 유엔의 회원국가가 되게 함으로써, 함께 세계정부(世界政府)의 실현을 도모하고 있다.
【原文の直訳】
しかし、今日に至っては、このような外的な闘いは、漸次、終わりつつある。そして、民族の差別なく一か所に集まって一つの国家をつくり、今ではむしろ戦勝国が植民地を解放し、彼らに列強と同等な権限を付与してUNの加盟国とすることによって、共に世界政府の実現を企図しているのである。
【現行の訳文】
しかし今日に至っては、このような外的な闘いは、漸次、終わりつつあるのである。そして、民族を差別せず、一つの所に集まり、一つの国家をつくり、今日においてはむしろ戦勝国家が植民地を解放し、彼らに列強と同等な権限を賦与して、国連加盟国とすることによって、みな等しく、世界政府の実現を企図しているのである。

123
【韓国語原文】
뿐만 아니라 불구대천(不俱戴天)의 국제관계가 하나의 경제문제를 중심하고 완화되어 더불어 하나의 공동시장체제를 형성해 가고 있는 실정이다.
【原文の直訳】
のみならず、不倶戴天の国際関係が、一つの経済問題を中心として緩和され、共に一つの共同市場体制を形成しつつあるというのが実情である。
【現行の訳文】
のみならず、不倶戴天の国際関係さえもが、一つの経済問題を中心として緩和され、更に一つの共同市場体制を形成していくという実情にある。

124
【韓国語原文】
더구나 오늘날 문화면에서는, 각 민족의 전통적인 이질성(異質性)을 극복하고 동서양(東西洋)의 거리를 초월하여 아무런 거리낌도 없이 서로 유통(流通)하고 있는 형편이다.
【原文の直訳】
その上、今日の文化面においては、各民族の伝統的な異質性を克服して、東西両洋の距離を超越し、何らのはばかりもなくお互いに流通している状況である。
【現行の訳文】
特に今日の文化面においては、各民族の伝統的な異質性を克服して、東西両洋の距離を越えて、何らの障害もなしにお互いが交流しあっているという実情である。

125
【韓国語原文】
그러나 우리 앞에는 피할 수 없는 마지막 싸움이 하나 남아 있으니 그것이 바로 민주주의(民主主義)와 공산주의(共産主義)와의 내적인 이념(理念)의 싸움이다.
【原文の直訳】
しかし、我々の前には、避けることのできない最後の闘いが一つ残っているのだが、それが正に、民主主義と共産主義との内的な理念の闘いである。
【現行の訳文】
しかし、我々の前には、避けることのできない最後の闘いがまだ一つ残っている。それは、とりもなおさず、民主主義と共産主義との内的な理念の闘いである。

126
【韓国語原文】
그들은 서로 무서운 무기를 마련하고 외적인 싸움을 겨루고 있으나, 그 실은 내적인 이념의 싸움의 판가리를 하기 위함인 것이다.
【原文の直訳】
彼らはお互いに恐ろしい武器を準備して、外的な争いをしているが、その実は内的な理念の闘いにおいて勝敗を決するためなのである。
【現行の訳文】
彼らはお互いに恐怖すべき武器を準備して、外的な闘いを挑んではいるが、実際のところはこの内的な理念の闘いに勝利するために、心ならずもこれらの外的な武器を用いているにすぎないのである。

127
【韓国語原文】
이 최종적인 이념의 싸움에 누가 승리할 것인가 하는 것은 하나님의 실재(實在)를 믿고 있는 사람이라면 누구나 민주주의라고 대답할 것이다.
【原文の直訳】
この最終的な理念の闘いに、どちらが勝利するのかということは、神の実在を信じている人ならば、誰もが民主主義だと答えるであろう。
【現行の訳文】
それでは、この最終的な理念の闘いにおいて、どちらに勝利がもたらされるかといえば、神の実在を信ずるすべての人は、だれしもそれは民主主義だと答えるであろう。

128
【韓国語原文】
그러나 위에서 이미 논술한 바와 같이, 오늘의 민주주의는 공산주의를 굴복시킬 수 있는 아무런 이론도 실천력도 갖추지 못하고 있다.
【原文の直訳】
しかし、既に前述したように、今日の民主主義は、共産主義を屈服させることができる何の理論も実践力も備えていないのである。
【現行の訳文】
しかし、既に論じたように、今日の民主主義は、共産主義を屈伏せしめ得る何らの理論も実践力ももちあわせてはいないのである。

129
【韓国語原文】
그러므로 하나님의 구원섭리(救援攝理)가 완전히 이루어지려면 바로 이 새 진리가 지금까지 민주주의세계에서 주창해 온 유심론(唯心論)을 새로운 차원으로 승화시켜 유물론(唯物論)을 흡수함으로써, 온 인류를 새 세계에로 옮겨 놓을 수 있어야 한다.
【原文の直訳】
ゆえに、神の救援摂理が完全に成し遂げられるには、正にこの新しい真理が、今まで民主主義世界で主張してきた唯心論を新しい次元に昇華させ、唯物論を吸収することによって、全人類を新しい世界に移しておくことができなければならない。
【現行の訳文】
ゆえに、神の救いの摂理が完全になされるためには、この新しい真理は今まで民主主義世界において主唱されてきた唯心論を新しい次元にまで昇華させ、唯物論を吸収することによって、全人類を新しい世界に導き得るものでなければならない。

130
【韓国語原文】
이와 같이 이 진리는 역사 이래의 모든 주의나 사상은 물론, 모든 종교까지도 하나의 길로 완전히 통일시킬 수 있어야 한다.
【原文の直訳】
このように、この真理は、有史以来のすべての主義や思想はもちろん、あらゆる宗教までも、一つの道へ完全に統一させることができなければならない。
【現行の訳文】
同時にまた、この真理は、有史以来のすべての主義や思想はもちろんのこと、あらゆる宗教までも、一つの道へと、完全に統一し得る真理でなければならないのである。

131
【韓国語原文】
인간이 종교를 믿지 않으려는 것은 하나님의 실재(實在)와 내세(來世)의 실상을 알지 못하기 때문이다.
【原文の直訳】
人間が宗教を信じようとしないのは、神の実在と来世の実相を知らないからである。
【現行の訳文】
人間が宗教を信じようとしないのは、神の実在と来世の実相とを知らないからである。

132
【韓国語原文】
아무리 영적(靈的)인 사실을 부인하는 사람이라 할지라도 그것들이 과학적으로 증명되기만 한다면 믿으려 하는 것이 인간의 본성(本性)이다.
【原文の直訳】
いくら霊的な事実を否認する人であろうと、それらが科学的に証明さえされれば、信じようとするのが人間の本性である。
【現行の訳文】
いかに霊的な事実を否定する人であろうと、それらのことが科学的に証明されるならば、信じまいとしても信じざるを得ないのが人間の本性である。

133
【韓国語原文】
뿐만 아니라 현실세계에다 인생의 궁극의 목적을 세우고 나아가는 그 누구도 마침내 허무를 느끼지 않을 수 없게 되는 것은, 역시 인간의 천성(天性)의 발로로서 피할 수 없는 일인 것이다.
【原文の直訳】
それだけでなく、現実世界に人生の究極の目的を立てていく、その誰もが、ついにはむなしさを感じざるを得なくなるのは、やはり人間の天性の発露として、避けられないことなのである。
【現行の訳文】
また、現実世界に人生の究極の目的をおく人々は、だれしも、最後にはむなしさを味わわずにはいられない。これまた人間の天性の発露であり、何人といえども避けることのできない感情である。

134
【韓国語原文】
그러므로 새 진리에 의하여 하나님을 알게 되고, 영적인 사실에 부딪쳐서 인생의 근본 목적을 현실세계에다 둘 것이 아니라 영원한 세계에다 두고 가야 할 것임을 깨달을 때에는, 누구나 이 한 길을 통하여 하나의 목적지에서 하나의 형제로서 만나지 않을 수 없게 되는 것이다.
【原文の直訳】
それゆえ、新しい真理によって、神を知るようになり、霊的な事実に直面して、人生の根本目的を現実世界におくのではなく、永遠の世界においていかなければならないことを悟るときには、誰しもがこの一つの道を通じて、一つの目的地で、一つの兄弟として出会わざるを得なくなるのである。
【現行の訳文】
それゆえ、新しい真理によって、神を知るようになり、霊的な事実に直面して、人生の根本目的を現実世界におくべきでなく、永遠の世界におかなければならないということを悟るとき、だれしもがこの一つの道を通じて、一つの目的地に歩み、そこで一つの兄弟姉妹として、相まみえるようになるのである。

135
【韓国語原文】
그러면 온 인류가 하나의 진리(眞理)에 의하여 하나의 형제로서 하나의 목적지에서 만나게 된다면, 거기에서 이룩된 세계는 어떠한 세계일 것인가?
【原文の直訳】
それでは、全人類が、一つの真理により、一つの兄弟として、一つの目的地で出会うようになれば、そこにおいて築かれた世界はどのような世界なのであろうか。
【現行の訳文】
それでは、全人類が、一つの真理により、一つの兄弟姉妹として、一つの目的地において、相まみえるようになるとすれば、そこにおいて築かれる世界とは、どのような世界なのであろうか。

136
【韓国語原文】
이 세계는 유구한 역사의 흐름을 따라 인생의 양면의 무지(無知)에서 헤어나려고 몸부림쳐 온 인간들이 그 흑암으로부터 벗어나 새로운 진리의 빛 가운데서 함께 만나 가지고 하나의 대가족(大家族)을 이룬 세계이다.
【原文の直訳】
この世界は、悠久な歴史の流れに従って、人生の両面の無知から抜け出そうと身もだえしてきた人間たちが、その暗黒から逃れて新しい真理の光の中で共に出会い、一つの大家族をつくりあげた世界である。
【現行の訳文】
この世界こそ、悠久なる歴史を通じて、人生の両面の無知から脱却しようと身もだえしてきた人類が、その暗黒から逃れでて、新しい真理の光の中で相まみえ、一つの大家族を成し遂げた世界なのである。

137
【韓国語原文】
그런데 진리의 목적이 선을 찾아 이루려는 데 있고, 선의 본체가 바로 하나님이시므로, 그 진리에 의하여 도달된 이 세계는 바로 하나님을 부모로 모시고 서로 형제애(兄弟愛)에 얽혀 사는 세계인 것이다.
【原文の直訳】
ところで、真理の目的が善を求めて成し遂げようとするところにあり、善の本体がほかならぬ神であられるので、その真理によって到達したこの世界は、正に神を父母として侍り、お互いが兄弟愛で結ばれて暮らす世界なのである。
【現行の訳文】
ところで、真理の目的は善を成就するところにあり、そしてまた、善の本体はすなわち神であられるがゆえに、この真理によって到達する世界は、あくまでも神を父母として侍り、人々がお互いに兄弟愛に固く結ばれて生きる、そのような世界でなければならないのである。

138
【韓国語原文】
자신의 이익을 위하여 이웃을 희생시킬 때에 느껴지는 불의(不義)한 만족감보다도, 양심의 가책으로부터 오는 고통의 도(度)가 더 크다는 것을 알게 될 때에는, 결코 그 이웃을 해칠 수 없게 되는 것이 인간의 상정이다.
【原文の直訳】
自分の利益のために隣人を犠牲にするときに感じられる不義な満足感よりも、良心の呵責から来る苦痛の度合いがより大きいことを知るようになるときには、決してその隣人を害することができなくなるのが、人間誰しもがもつ人情である。
【現行の訳文】
自分一人の利益のために隣人を犠牲にするときに覚える不義な満足感よりも、その良心の呵責からくる苦痛の度合いの方がはるかに大きいということを悟るときには、決してその隣人を害することができないようになるのが人間だれしもがもつ共通の感情である。

139
【韓国語原文】
그러므로 사람이 그 마음의 깊은 곳으로부터 진정한 형제애가 솟구칠 때, 도저히 그 이웃에 고통을 끼치는 행동을 할 수는 없는 것이다.
【原文の直訳】
それゆえ、人がその心の深いところから真の兄弟愛がわき出るとき、とうていその隣人に苦痛を与える行動をすることはできないのである。
【現行の訳文】
それゆえ、人間がその心の深みからわき出づる真心からの兄弟愛に包まれるときには、到底その隣人に苦痛を与えるような行動はとれないのである。

140
【韓国語原文】
하물며 시간과 공간을 초월하여 자신의 일거일동(一擧一動)을 살피시는 하나님이 부모가 되시어, 서로 사랑하기를 바라고 계신다는 것을 실감하게 될 그 사회의 인간에 있어서랴.
【原文の直訳】
まして、時間と空間を超越して自分の一挙一動を見ておられる神が父母となられ、互いに愛することを願っておられることを実感するようになるその社会の人間ならなおさらである。
【現行の訳文】
まして、時間と空間とを超越して自分の一挙手一投足を見ておられる神御自身が父母となられ、互いに愛することを切望されているということを実感するはずのその社会の人間は、そのような行動をとることはできない。

141
【韓国語原文】
그러므로 이 새 진리가 인류 죄악사를 청산한 새 역사의 시대에서 이루어 놓을 새 세계는 죄를 지으려야 지을 수 없는 세계인 것이다.
【原文の直訳】
したがって、この新しい真理が、人類の罪悪史を清算した新しい歴史の時代において成し遂げた新世界は、罪を犯そうとしても犯すことのできない世界なのである。
【現行の訳文】
したがって、この新しい真理が、人類の罪悪史を清算した新しい時代において建設するはずの新世界は、罪を犯そうとしても犯すことのできない世界となるのである。

142
【韓国語原文】
지금까지 하나님을 믿는 성도(聖徒)들이 범죄를 하게 되었던 것은 실상 하나님에 대한 그들의 신앙이 어디까지나 관념적이요, 실감적이 아니었기 때문이다.
【原文の直訳】
今まで神を信じる聖徒たちが罪を犯すようになったのは、実際は、神に対する彼らの信仰がどこまでも観念的であり、実感的ではなかったからである。
【現行の訳文】
今まで神を信ずる信徒たちが罪を犯すことがあったのは、実は、神に対する彼らの信仰が極めて観念的であり、実感を伴うものではなかったからである。

143
【韓国語原文】
하나님의 존재성(存在性)을 실감하는 자리에서 범죄한 인간은 부득이 지옥(地獄)으로 보내질 수밖에 없는 천법(天法)을 안다면, 거기에서 누가 감히 죄를 범할 수 있을 것인가?
【原文の直訳】
神の存在性を実感する場で罪を犯した人間は、やむなく地獄に送られざるを得ない天法を知るなら、そこでだれがあえて罪を犯すことができようか。
【現行の訳文】
神が存在するということを実感でとらえ、罪を犯せば人間は否応なしに地獄に引かれていかなければならないという天法を十分に知るなら、そういうところで、だれがあえて罪を犯すことができようか。

144
【韓国語原文】
그러므로 죄 없는 세계를 천국(天國)이라 할진대, 타락인간(墮落人間)이 오랜 역사의 기간을 두고 찾아 나온 이 세계야말로 바로 그 천국인 것이다.
【原文の直訳】
したがって、罪のない世界を天国と言うならば、堕落人間が長い歴史の期間にわたって探し求めてきたこの世界こそ、正にその天国なのである。
【現行の訳文】
罪のない世界がすなわち天国であるというならば、堕落した人間が長い歴史の期間をかけて探し求めてきたそのような世界こそ、この天国でなければならないのである。

145
【韓国語原文】
그리고 이 천국은 지상의 현실세계에서 이루어지는 것이므로 지상천국(地上天國)이 되는 것이다.
【原文の直訳】
そして、この天国は、地上の現実世界においてつくられるものであるから、地上天国になるのである。
【現行の訳文】
そうして、この天国は、地上に現実世界として建設されるので、地上天国と呼ばれるのである。

146
【韓国語原文】
우리는 이제 여기에서 하나님의 구원섭리(救援攝理)의 궁극적인 목적이 지상천국을 이루시려는 데 있다는 결론을 얻었다.
【原文の直訳】
我々は今、ここにおいて神の救援摂理の究極的な目的が、地上天国をつくろうとするところにあるという結論を得た。
【現行の訳文】
ここにおいて、我々は、神の救いの摂理の究極的な目的が、地上天国を建設するところにあるという結論を得た。

147
【韓国語原文】
위에서 인간이 타락(墮落)되었다는 사실과 이 타락은 인간이 생성된 이후에 되어진 것이 아닐 수 없다는 사실을 밝힌 바 있거니와, 이제 하나님의 실재를 인정하는 입장에서 볼 때, 인간 시조가 타락하기 이전 창조본연(創造本然)의 세계에서 하나님이 이루려 하셨던 그 세계가 어떠한 것이었던가 하는 데 대한 답은 너무도 자명(自明)하다.
【原文の直訳】
前述のように、人間が堕落したという事実と、この堕落は、人間がつくられた後に起きたことに違いないという事実を明らかにしたが、今、神の実在を認める立場から見るとき、人間始祖が堕落する以前、創造本然の世界で神が成し遂げようとされたその世界が、どのようなものであったかということに対する答えは、余りにも自明である。
【現行の訳文】
先に、人間が堕落しているという事実と、この堕落が、人間創造以後に起こったことでなければならないという事実を明らかにしたが、今、我々が神の実在を認識した立場から見ると、人間始祖が堕落する以前、創造本然の世界において、神が建設されようとした世界が、いかなるものであったかということに対する答えは、自明だといわなければならない。

148
【韓国語原文】
그에 관해서는 전편 제3장에서 논하겠거니와, 그 세계야말로 하나님의 창조목적(創造目的)이 이루어진 지상천국인 것이다.
【原文の直訳】
それに関しては、前編第三章において論ずるが、その世界こそ神の創造目的が成し遂げられた地上天国なのである。
【現行の訳文】
そのことに関しては、前編第三章において論ずるはずであるが、その世界こそ神の創造目的が成就されるところの地上天国なのである。

149
【韓国語原文】
그러나 인간은 타락됨으로 말미암아 이 세계를 이루지 못하고 죄악세계(罪惡世界)를 이루어 무지에 떨어졌었기 때문에, 타락인간은 오랜 역사의 기간을 두고 내 외 양면의 진리를 더듬어 이 무지를 타개하면서 선(善)을 지향하여 부단히 하나님의 창조본연의 세계인 지상천국을 되찾아 나왔던 것이다.
【原文の直訳】
しかし人間は、堕落することによってこの世界をつくることができず、罪悪世界をつくり、無知に陥ったために、堕落人間は、長い歴史の期間にわたって、内外両面の真理を尋ね探し、この無知を打開しつつ、善を指向し、絶えず神の創造本然の世界である地上天国を取り戻してきたのである。
【現行の訳文】
しかし人間は、堕落することによってこの世界をつくることができず、罪悪世界をつくり、無知に陥ってしまったために、堕落した人間は、長い歴史の期間をかけて、内外両面の真理を探し求め、無知を打開しつつ、善を指向し、絶えず神の創造本然の世界である地上天国を渇望してきたのである。

150
【韓国語原文】
우리는 여기에서 인류역사는 하나님의 창조목적(創造目的)을 완성한 세계를 복귀(復歸)하여 나아가는 섭리역사(攝理歷史)라는 사실을 알았다.
【原文の直訳】
我々は、ここにおいて、人類歴史は、神の創造目的を完成した世界に復帰していく摂理歴史であるという事実を知った。
【現行の訳文】
我々は、ここにおいて、人類の歴史は、神の創造目的を完成した世界に復帰していく摂理歴史であるという事実を知った。

 

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