【成約時代の摂理的同時性の原理的根拠】
 イエス再臨以後の復帰摂理完成時代は、成約のみ言によって、天宙的な摂理をすることにより、「メシヤのための天宙的基台」を完成しなければならない時代であるので、この時代を「メシヤのための天宙的基台摂理完成時代」という。(『原理講論』p286)

 

上記のみ言のように、再臨のメシヤが降臨されてからの時代は、「メシヤのための天宙的基台」を完成しなければならない時代です。この時代を「成約時代の摂理的同時性」として解明していきます。

第1章では、まず「成約時代の摂理的同時性」の総論として、その概要について解説します。

第1節 摂理的同時性の時代は今も継続している

最初に『原理講論』から摂理的同時性の時代について確認しておきましょう。

 同時性とは、何であろうか。人類歴史の過程を調べてみれば、たとえその程度と範囲の差はあっても、過去のある時代に起こったこととほとんど同じ型の歴史過程が、その後の時代において反復されている、という事実が、多く発見されるのである。歴史家たちは、このような歴史的現象を見て、歴史の路程は、ある同型の螺旋上を回転しているといっているが、その原因がどこにあるかは全然知らないのである。このように、ある時代がその前の時代の歴史路程とほとんど同じ様相をもって反復されるとき、そのような時代を摂理的同時性の時代というのである。(『原理講論』p435)

 

再臨のメシヤは第3アダムの立場なので、三段階原則によってその時代にみ旨が成就するため、これ以上の歴史の延長や反復はないと考える方もいるかもしれません。

ただ、それは人間の責任分担が完遂され、地上天国が実現することが前提となっています。

本来ならイエス様の時代に神様のみ旨は成就するはずでしたが、人間が責任分担を完遂できずに摂理は延長しました。

『原理講論』の終末論では、このことについて次のように説明しています。

 復帰摂理路程において、このように終末を迎えて、善悪二つの主権が交叉していたときは、幾度かあった。既に述べたようにノアのときやイエスのときも終末であった。故に、この二つの主権が互いに交叉していたのである。しかしそのたびごとに、人間はその責任分担を完遂できず、悪主権を全滅することができなかったので、神は主権分立の摂理を再びなし給わなければならなかった。従ってイエスの再臨期に、今一度、二つの主権の交叉があるのである。(『原理講論』p164)

 

ですから、再臨のメシヤの時代にも、もし人間の責任分担が完遂されなければ、み旨の対する予定は絶対的なので、神様の復帰摂理は延長されてしまうはずです。

そして、冒頭のみ言のように、再臨のメシヤの時代は、「メシヤのための天宙的基台」を完成しなければならない時代です。

もしこの基台が完成していれば、再臨のメシヤはこの基台の上で、すでに地上天国を実現しているはずです。

ところが、『原理講論』のp599に「イエスの初臨のときと彼の再臨のときとは、摂理的な同時性の時代である。それゆえに、今日のキリスト教を中心として起こっているすべての事情は、イエス当時のユダヤ教を中心として起こったあらゆる事情にごく似かよっている」とあります。

このように、再臨のメシヤと、第二イスラエルのキリスト教がいまだ一つになっていないとすれば、摂理的同時性の時代は今も継続しているとみなければならないでしょう。

「メシヤのための家庭的基台」を復帰する旧約前の時代では、アダム家庭、ノア家庭、アブラハム家庭を中心とする復帰摂理が展開され、アブラハムの時代は三度目の摂理でした。

しかし、アブラハムを中心としてはみ旨が成就されずに摂理が延長され、ヤコブのときに「メシヤのための家庭的基台」を造成することができました。

そのため、復帰摂理の観点から見たとき、アブラハムとイサクとヤコブの三代は一体と見なし、ヤコブの勝利はアブラハムの勝利となります。

 ゆえにアブラハム、イサク、ヤコブは、み旨を中心とした側面においては、アブラハム一人のように見なければならない。したがって、そのみ旨は、アブラハム一代において成就されたと同じ立場であったのである。出エジプト記三章6節に、神が「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である」と言われたのは、このような観点から、彼ら三代は一体であるという事実を立証されたといえるのである。(『原理講論』p442)

 

このような三代が一体となってみ旨を成就するという原則は、再臨主を中心とする復帰摂理でも同じように適用されます。

第2節 蕩減期間短縮の時代的な恵沢

(1)復帰摂理と蕩減期間の延長原則

 
 ①復帰摂理は3段階まで延長可能
 
「統一原理」の予定論によれば、神様が一度立てられたみ旨は絶対的なものとして予定され、必ず成就されます。
 
しかし、ある人物を中心とする復帰摂理が成就するか否かは相対的なもので、その人物が責任分担を完成するかどうかにかかっています。
 
もしその人物が責任分担を完成できなければ、他の人物を立ててでもみ旨を成就しなければならないため、復帰摂理は延長されていくのです。
 
復帰摂理が延長されるときにも、際限なく延長されるのではなく、そこには次のような原則があります。
 
 我々は、復帰摂理がどのようにして延長されるかを知らなければならない。創造原理によれば、神は3数的存在であられるので、神に似たすべての被造物は、その存在様相や、運動や、またその成長過程など、すべてが3数過程を通じて現れる。ゆえに、四位基台を造成し、円形運動をして創造目的を成し遂げるに当たっても、正分合の3段階の作用により、三対象目的を達成して3点を通過しなければならないのである。ところが創造目的を復帰していく摂理は、み言による再創造の摂理であるので、この復帰摂理が延長されるときにも、創造原理により、3段階までは延長され得るのである。(『原理講論』p439)
 
 
このように、復帰摂理が延長されるときには、創造原理によって3段階までは延長され得るのです。
 
それでは、復帰摂理が延長されるとき、蕩減期間はどのような数理的原則によって延長されるのでしょうか?
 
 ②蕩減期間延長の数理的原則
 
この蕩減期間の延長の原則について、『原理講論』では次のように説明されています。
 
 40数を蕩減復帰する摂理が延長されるときには、それが10段階原則による蕩減期間を通過しなければならないので、40数は10倍数による倍加原則に従って、400数、または、4000数に延長されるのである。この原則に相当する例を挙げれば、ノアからアブラハムまでの400年、エジプト苦役400年、アダムからイエスまでの4000年などがそれである。(『原理講論』p448)
 
 
ある人物を中心とする一つの復帰摂理が失敗すると、倍加原則によって蕩減期間が10倍になってしまうわけです。
 
反対に復帰摂理が勝利した場合はどうなるかというと、この蕩減期間が短縮されます。
 
例えば、アダムから4000年後にイエス様が降臨されましたが、イエス様の霊的勝利によって、その再臨は2000年後になりました。
 
アダムから4000年というのは摂理的な年数ですから、実際には数万年以上と考えられるので、再臨までの2000年というのは、10分の1以下の期間に短縮されたと言えます。
 
この天の側の勝利圏によって蕩減期間が短縮されることについて、文鮮明先生のみ言がありますので紹介します。
 
 神様は、7000年の歴史を中心として歩まれてきましたが、すべての宗教は700年を歩んでいきます。700年の運勢が時を迎えれば、それが3段階に展開されて2000年の運勢を中心として歩んでいくので、旧約の歴史も2000年です。2000年の歴史が続いてきたのです。それは、必ず一段階ごとに新しく入れ替わります。
 このように、神様を中心として見てみるときは、7000年の恨の道を歩まれたのであり、宗教は700年の歴史を中心として歩みます。したがって、キリスト教が勝利していれば、イエス様の再臨も、最初の700年の期間に成し遂げられていたでしょう。それができなかったので、イスラームのシーア派のように、異邦民族の宗教が再臨思想をもって出てきたのです。 このように宗教は700年の運勢を中心として歩むのですが、召命された預言者たちは、個人的に70年の運勢をもって歩みます。したがって、神様は7000年の恨の道を行かなければならないのであり、宗教は700年の恨の道を行かなければならないのであり、人間は70年の恨の人生の道を行かなければなりません。(中略)
 70年の運勢を経て成し遂げた基盤の上に、主が来られるようになっています。それでは、主が来られて何をするのでしょうか。この地に来て、70年の運勢を7年に短縮するのです。ですから、7000年の恨の道が、宗教が出てくることによって700年に短縮され、700年の運勢が70年に短縮され、70年の運勢が、希望の一時が訪れることによって7年に短縮されるというのです。(『文鮮明先生御言選集』20-330 1968.7.14)
 
 
このように、天の側の摂理と中心人物たちが勝利することによって、蕩減期間が10分の1に短縮され得るのです。
 
次に、旧約前時代と旧約時代、新約時代の勝利圏による時代的な恵沢について見てみましょう。
 

(2)旧約前時代の時代的な恵沢

 
本来であれば、一度失敗した人物を再び立てて摂理することはできないのが原理です。
 
 予定論によれば、神はある摂理のために予定された人物が、彼の責任分担を果たさなかったときには、その張本人を再び立てて、摂理なさることはできない。(『原理講論』p325)
 
しかし、アブラハムは、象徴献祭に失敗したのち、再び立てられてイサク献祭に成功しました。
 
なぜ一度失敗したアブラハムを再び立てて摂理できたのかというと、次のような原理的条件があったからです。
 
①アブラハム家庭の摂理は、アダム家庭、ノア家庭に続く3次目であり、摂理を完成すべき原理的な条件があった。
 
②サタンがアダムとカインの2代を奪ったため、神側にもアブラハムとその子によって復帰できる条件があった。
 
③アブラハムには、アベルやノアが「象徴献祭」に成功した歴史的な心情の基台の上に立っているという条件があった。(『原理講論』p325~6より)
 
このような原理的条件により、アブラハム家庭を中心とする復帰摂理は、アブラハムからイサク、ヤコブへと3代にわたって延長し、「メシヤのための家庭的基台」を立てることができました。
 
その結果、出エジプト記3章6節で神が「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である」と言われたように、アブラハムとイサクとヤコブの3代は、み旨を中心として見ればアブラハム一人と見ることができるようになりました。
 
この旧約前時代の時代的恵沢により、その後の旧約時代のモーセ路程、新約時代のイエス路程では、それぞれモーセとイエス様という一人の人物を中心として、摂理が3次まで延長できるようになりました。
 
以上のように、旧約前時代までは、中心人物が失敗したとき、他の中心人物を立てて摂理が延長されましたが、旧約時代以降は、一人の人物を中心として3次までは摂理を延長できるようになったのです。
 
旧約前時代:神様を中心とするアダム家庭・ノア家庭・アブラハム家庭
 ⇒アブラハム・イサク・ヤコブの3代圏(=アブラハム一人)が勝利
 
旧約時代:モーセを中心とする第1~3次民族的カナン復帰路程
 
新約時代:イエスを中心とする第1~3次世界的カナン復帰路程
 
これが旧約前時代の勝利による時代的な恵沢であり、蕩減期間短縮の一つの歴史的実例と言えます。
 

(3)旧約時代と新約時代の時代的な恵沢

 
新約時代は、イエス様が霊的な段階の勝利圏だったため、数理的な蕩減期間は旧約時代と同じ年数で蕩減復帰する時代となりました。
 
しかし、上述したように、アダムからイエス様の降臨までの期間より、イエス様から再臨主の降臨までの期間が、時代的な恵沢によって短縮されています。
 
そして、新約時代までの時代的な恵沢によって、再臨主を中心とする復帰摂理路程では、次のように蕩減期間が10分の1に短縮されるようになりました。
 
ローマ帝国迫害時代400年 ⇒ 日帝及び基督教迫害時代40年(1920~1960年)
 
教区長制キリスト教会時代400年 ⇒ 氏族メシヤ家庭教会時代40年(1961~2000年)
 
キリスト王国時代120年 ⇒ 天宙平和統一王国時代12年(2001~2012年)
 
また、再臨主として降臨された文鮮明先生が勝利されたことにより、蕩減期間がさらに10分の1に短縮されたのです。
 
東西王朝分立時代400年 ⇒ 天地王権分立時代4年(2013~16年)
 
法王捕虜及び帰還時代210年 ⇒ 真の母捕虜及び帰還時代2年(2017~18年)
 
メシヤ再降臨準備時代400年 ⇒ 三大王権完成準備時代4年(2019~22年)
 
以上のように、旧約前時代の時代的な恵沢により、旧約時代以降は一人の人物を中心に3次まで延長できるようになり、旧約時代と新約時代の時代的な恵沢により、それ以降の時代は蕩減期間が大きく短縮されるようになったのです。
 
次に、復帰摂理路程を歩む私たちにとって、このような蕩減期間の短縮がなぜ時代的な恵沢なのかを考えてみましょう。
 
 

第3節 蕩減期間の短縮がなぜ時代的な恵沢なのか

(1)蕩減期間の短縮に関するみ言

 
まず、蕩減期間を短縮することについて、上記で紹介したみ言以外に文鮮明先生がどのように語られているのかを見てみましょう。
 
 祭物を捧げるためには、必ず条件的な期間があります。そして、中心人物、選ばれた人物がいなければなりません。その次に、一定の期間内に捧げられなければ、祭物になることができません。一日遅れても、祭物になりえないのです。期間を短縮するのはよいのですが、延長するのはいけません。短縮するのは完成の基準ですが、延長するのは未完成の基準なので、許されないのです。延長は許されません。延長すれば、すべてのものがサタンのものになるのです。しかし、短縮すればサタンが讒訴できません。(『文鮮明先生御言選集』229-18 1992.4.9)
 
 天国に行くことは、神様にとっても大変な問題です。それでこの道を短縮しようとして、ここにメシヤや、ある特定の民族、特定の個人にこの道の責任をもたせて、犠牲にしながらすべてを埋めてきたのです。ここから、これを埋める仕事のすべてをしてきたのです。ですから、多くの聖人たちが現れては死をもって埋めていきました。多くの国が栄えては滅びたのも、谷を埋めるためだったのです。(『文鮮明先生御言選集』72-253 1974.6.30)
 
 
このみ言を見ると、蕩減期間を短縮すればサタンが讒訴できなくなるのですが、それには神様が立てられた中心人物や中心民族の犠牲という条件が必要だったことが分かります。
 

(2)成約時代の十字架(文鮮明先生の聖和)による蕩減期間の短縮

 
ここまで解説したように、復帰摂理歴史は、天の側の勝利によって一人の中心人物の摂理が3次まで延長できるようになり、蕩減期間も大きく短縮されてきました。
 
特に、文鮮明先生の天宙的な勝利圏により、蕩減期間が10分の1に短縮されたことが、私たち成約聖徒にとってどれほど絶大な時代的恵沢かわかりません。
 
なぜなら、蕩減期間がもし40年や21年だとすれば、私たちはもう次の世代に願いを託していかなければならなくなるからです。
 
しかし、4年もしくは2年であれば、私たちと次の世代が一つになってもう一度蕩減復帰することも可能になり、今よりも大きな基台と基盤を次の世代に渡すことができます。
 
これは、私たちはもちろん、未来の世代の人たちにとってどれほど大きな時代的恵沢でしょうか。
 
このような時代的恵沢は、文鮮明先生がご自身の肉身を犠牲にして立ててくださった勝利圏によるものであることを、私たち成約聖徒は決して忘れてはならないでしょう。
 
文鮮明先生のみ言を見ると、再臨主として、真の父母として104歳まで地上で活動することを何度も語られています。
 
 文総裁は、90歳を超えて神様を王の王にしたので、104歳圏まで生きることのできる基をすべて整理しました。(『文鮮明先生御言選集』608-202 2009.2.26)
 
 先生が90歳を中心として104歳まで越えていかなければなりません。92歳でこのことが終ります。ですから、104歳まで越えていかなければならないのです。104数を、100数を越えて、億万数まで連結できる道が生じました。(『文鮮明先生御言選集』615-10 2009.8.16)
 
 今、先生は90歳の生涯を経てきましたが、92歳が「ディデイ(D-day)」でしょう? 104歳までです。90がいつのまにか100歳になり得るのですが、104歳までなれば、地上にいても霊界の実相と通じることができ、境界線のない世界に入っていくのです。(『文鮮明先生御言選集』615-64 2009.8.18)
 
 
このように、本来の予定では、文鮮明先生には、104歳になられる2024年前後まで、地上で歩まれる摂理路程があったことになります。
 
そのような観点から見れば、文鮮明先生の聖和は成約時代の十字架であり、私たち成約聖徒は、十字架後に復活したイエス様を信じて従った12弟子たちと同じ立場と言えるでしょう。
 
それでは、次に「成約時代の摂理的同時性」の全体図について説明したいと思います。

第4節 「成約時代の摂理的同時性」全体図の概要

(1)メシヤのための基台の範囲から見た時代区分

「統一原理」では、アダムから現在までの人類歴史全体を、「メシヤのための基台の範囲」という観点から次のように区分しています。

③信仰の期間を蕩減復帰する摂理から見た時代区分

(イ)アダムからアブラハムまでの二〇〇〇年期間は、サタンに奪われたこの期間を、アブラハム一人を立てることによって、天のものとして蕩減復帰し得る、旧約時代のための基台をつくった時代であったので、この時代を「蕩減復帰基台摂理時代」という。

(ロ)アブラハムからイエスまでの二〇〇〇年期間は、アブラハムの献祭の失敗によって、サタンに奪われたアダムからの二〇〇〇年期間を、イスラエル民族を中心として、再び天のものとして蕩減復帰する時代であったので、この時代を「蕩減復帰摂理時代」という。

(ハ)イエスからその再臨期までの二〇〇〇年期間は、イエスが十字架で亡くなられることによって、サタンに奪われるようになった旧約時代の二〇〇〇年期間を、キリスト教信徒たちを中心として、天のものとして再蕩減復帰する時代であったので、この時代を「蕩減復帰摂理延長時代」という。

(ニ)イエスの再臨以後の復帰摂理完成時代は、サタンに奪われた復帰摂理の全路程を、天のものとして完全に蕩減復帰する時代であるので、この時代を「蕩減復帰摂理完成時代」という。(『原理講論』p284~5)

 

④メシヤのための基台の範囲から見た時代区分

(イ) アダムからアブラハムまでの二〇〇〇年期間は、献祭によってアブラハムの家庭一つを立てることにより、「メシヤのための家庭的基台」を造成した時代であったので、この時代を「メシヤのための家庭的基台摂理時代」という。

(ロ) アブラハムからイエスまでの二〇〇〇年期間は、旧約のみ言によってイスラエル民族を立てることにより、「メシヤのための民族的基台」を造成する時代であったので、この時代を「メシヤのための民族的基台摂理時代」という。

(ハ) イエスからその再臨期までの二〇〇〇年期間は、新約のみ言によって、キリスト教信徒たちを世界的に探し求めて立てることにより、「メシヤのための世界的基台」を造成する時代であったので、この時代を「メシヤのための世界的基台摂理時代」という。

(ニ) イエス再臨以後の復帰摂理完成時代は、成約のみ言によって、天宙的な摂理をすることにより、「メシヤのための天宙的基台」を完成しなければならない時代であるので、この時代を「メシヤのための天宙的基台摂理完成時代」という。(『原理講論』p285~6)

 

このように、今までの人類歴史は、「メシヤのための基台」を家庭から民族、世界、天宙へと、その範囲を広げてきた歴史としています。

そして、再臨のメシヤが降臨した以後の時代は、「メシヤのための天宙的基台」を完成しなければならない時代となります。

したがって、「成約時代の摂理的同時性」は、この「メシヤのための天宙的基台摂理完成時代」が具体的な現象としてどのように展開しているのかを明らかにしたものです。

(2)蕩減復帰摂理完成時代(成約時代)の選民

『原理講論』のp246に「神の創造がそうであるように、神の再創造摂理である救いの摂理も、一時に成し遂げるわけにはいかない。一から始まって、次第に、全体的に広められていくのである」とあります。

それでは、神様が「メシヤのための基台」を造成する摂理をどのように展開していかれるのか、『原理講論』から引用してみます。

人類歴史は、数多くの民族史を連結するというかたちで発展してきた。ところで、神は、その中で、ある民族を特別に選ばれて、「メシヤのための基台」を造成する典型的な復帰摂理路程を歩ましめることによって、その民族が天倫の中心となり、人類歴史を指導し得るように導いてこられたのである。このような使命のために選ばれた民族を選民という。(『原理講論』p466)

 

このように神様は、多くの民族の中から一つの民族を選ばれ、その民族に「メシヤのための基台」を造成する路程を歩ませるのです。

したがって、「統一原理」の摂理的同時性は、その選ばれた民族の歴史を中心史料として構成されています。

それでは、蕩減復帰摂理時代(旧約時代)と蕩減復帰摂理延長時代(新約時代)の選民とはどの民族なのかを確認してみましょう。

【蕩減復帰摂理時代(旧約時代)】

ヤコブは、このような路程をたどって、カナンへ帰ってきたのち、初めて、「堕落性を脱ぐための蕩減条件」を立てたので、サタンを屈伏させる典型路程において成功したのである。この典型路程に従って、モーセも、イエスも歩まれ、イスラエル民族も、また行かなければならなかった。ゆえに、イスラエル民族史は、サタンを民族的に屈伏させてきた典型路程の史料となるのである。イスラエル民族史が、復帰摂理歴史の中心史料となる理由もここにあった。(『原理講論』p337)

【蕩減復帰摂理延長時代(新約時代)】

イエスから始まった復帰摂理延長時代の摂理をなしてきた中心民族は、イスラエル民族ではなく、彼らがなし得なかった復帰摂理を継承したキリスト教信徒たちであったのである。したがって、キリスト教史が、この時代の復帰摂理歴史の中心史料となるのである。このような意味において、旧約時代のアブラハムの血統的な子孫を第一イスラエルというならば、新約時代のキリスト教信徒たちは、第二イスラエルとなるのである。(『原理講論』p466-7)

 

このように、旧約時代の選民とは、割礼によって聖別されたイスラエル民族であり、新約時代の選民とは、洗礼と聖餐式によって霊的に重生したキリスト教信徒たちです。

では、「メシヤのための天宙的基台」を完成しなければならない蕩減復帰摂理完成時代(成約時代)の選民、つまり第三イスラエルとは誰なのでしょうか?

文鮮明先生は、第三イスラエルに関連して次のように語られています。

今日、歴史的路程において、最も重要なこととは何かというと、選民圏が生じたということです。この時代になり、世界的途上において、蘇生、長成、完成の三段階基盤と連結させようというのです。イスラエル民族は蘇生級、キリスト教は長成級、そして統一教会は完成級です。イスラエル圏を中心としたものが旧約時代ならば、キリスト教は新約時代であり、統一教会は成約時代です。(『文鮮明先生御言選集』226-275 1992.2.9)

 

このことから、蕩減復帰摂理完成時代(成約時代)の選民とは、再臨のメシヤに従う信徒たち(統一教会信徒)を意味していることになります。

さらに、その統一教会信徒たちの中でも、再臨のメシヤの祝福によって霊肉共に重生した祝福家庭たちが中心であり、彼らが歩んだ歴史が成約時代の中心史料となります。

(3)縦的に加重された摂理が横的に展開する成約時代

蕩減復帰原理には、復帰摂理の中心人物が立てる蕩減条件について次のような原則があります。

復帰摂理を担当した中心人物は、縦的な蕩減条件をみな横的に蕩減復帰しなければならないので、摂理歴史が延長されるにつれて、復帰摂理を担当する後代の人物が立てるべき横的な蕩減条件は、次第に加重されるのである。(『原理講論』p451)

 

成約時代は、単純にそれまでの歴史を繰り返すのではなく、蕩減復帰摂理を完成する時代なので、旧約前、旧約、新約の縦的な蕩減条件を一時に横的に蕩減復帰する時代です。

そのため、次のような複数の重層的な摂理が同時進行していく時代となります。

 

1.再臨主(真の父)を中心とする全体摂理
2.新婦(真の母)を復帰して真の家庭を立てる摂理

3.選民を中心とする内的復帰摂理(宗教分野)
4.選民を中心とする外的復帰摂理(政治・経済分野)

 

新約時代の復帰摂理路程と成約時代の復帰摂理路程を比較したとき、最も大きな違いは、メシヤが天上にいらっしゃるか、地上にいらっしゃるかの違いです。

そのため、再臨主を中心とする全体摂理は、成約時代では実体路程として確認できますが、新約時代にはイエス様を中心として天上で摂理が展開され、史実として記録されていない可能性があります。

そこで、1の「再臨主(真の父)を中心とする全体摂理」に関しては、再臨主路程として、イエス様を中心とする第一次から第三次のカナン復帰路程と比較しながら、「成約時代の摂理的同時性」とは別に考察することにします。

そして、『原理講論』には、イエス様の再臨以後の成約時代について、次のように記述されています。

 イエスは、全人類の新郎として来られたので、彼が再臨なさるまでの信徒たちは、来られる新郎の前に新婦とならなければならない。しかし、新婦なる信徒たちが再臨される新郎イエスと小羊の宴を終えたのちには、新婦ではなく妻となり、夫であるイエスと共に、天国生活をするようになるのである。それゆえに、イエス再臨以後の完成成約時代は、妻の時代、すなわち、雌牛の時代であることを知らなければならない。(『原理講論』p320)

 

このように、成約時代は、妻の時代であり雌牛の時代となります。

また、「メシヤのための基台」を造成するには、以下のように母と子女によるサタン分立の条件がなければならないというのが原理です。

 エバの犯罪が罪の根をつくり、その息子カインがアベルを殺すことによって、その実を結ぶようになった。このように、母と子によってサタンが侵入し、罪の実を結んだのであるから、蕩減復帰の原則によって、母と子が、サタンを分立しなければならないのである。(『原理講論』p347)

 

新約時代における母と子女とは、新婦圏を代表する法王が母の立場であり、その元にいる聖職者や信徒たちが子女の立場です。

成約時代では、真の母と真の子女を中心とする祝福家庭や統一教会信徒たちが、それぞれ母と子女の立場になります。

以上のことから「成約時代の摂理的同時性」では、真の母を復帰する摂理と、子女である選民を中心とする内外の摂理的史実を中心に同時性を検証、解明しています。

特に『原理講論』に記載のある旧約・新約時代の史実と比較し、摂理的同時性の現象と判断される史実を重点的に選びました。

例えば、キリスト王国時代の3人の孫の対立と天宙平和統一王国時代の3人の真の子女様の対立です。

 チャールズ大帝によって始まったキリスト王国も、三代目に至って、孫たち三人の間に紛争が起こり、そのためこの王国は東、西両フランクとイタリアに三分されたのである。しかし、イタリアは東フランクの支配を受けたので、実際においては、東、西フランク王国に両分されたのと同様であった。(『原理講論』p476)

キリスト王国時代の完成期に王国が東西に分断されますが、これと摂理的同時性の現象が、天宙平和統一王国時代の「3人の真の子女様の対立」です。

これは、3男の顕進様、4男の国進様、7男の亨進様の間で起きたもので、国進様と亨進様は一つになったいたため、実際には顕進様と国進様・亨進様との対立でした。

(4)1000年(920~1920)を10年(2012.9~2022.8)で蕩減復帰

上述したように「成約時代の摂理的同時性」の摂理観では、「天の勝利圏とは蕩減期間の短縮である」としています。

具体的に言えば、天の勝利圏によって新約時代のキリスト王国時代から再臨主降臨までの1000年を、成約時代では2012年9月から2022年8月までの10年で蕩減復帰するようになったということです。

 

その天の勝利圏とは、文鮮明先生のアダムとしての勝利と、文鮮明先生を中心とする文亨進様(七男)と文国進様(四男)の真のアベル・カイン一体化の勝利を意味しています。

この勝利圏によって1000年の蕩減期間が10年にまで短縮されたので、今の1年は過去の歴史の100年分に相当することになります。

それを裏付けるように、世の中の変化と発展が目まぐるしく展開しています。

(5)蕩減復帰摂理完成時代(成約時代)の各時代の名称解説

【日帝及び基督教迫害時代】(1920年~1960年)
再臨主と彼に従う成約時代の聖徒たちが、日本帝国及びキリスト教から迫害を受けながら蕩減復帰路程を歩み、成約時代の選民である祝福家庭のための基台を造成する時代。

【氏族メシヤ家庭教会時代】(1960年~2001年)
再臨主が真の母を迎えて真の父母となり、その真の父母によって重生された祝福家庭たちが、各氏族のメシヤとして家庭教会を立て、神主権の王国を建設するための基台を造成する時代。

【天宙平和統一王国時代】(2001年~2013年⇒2012年9月)※陽暦以下同
真の父母を中心として、祝福家庭たちが成約時代の神主権の王国である「天宙平和統一国(天一国)」を創建する時代。

【天地王権分立時代】(2012年9月~2016年8月)
真の父に対する真の母の不信により、神中心の天の王権とサタン中心の地の王権に分かれ、祝福家庭たちがサタン主管下で苦役路程を歩む時代。

【真の母捕虜・帰還時代】(2016年9月~2018年8月)
新たに召命された真の母が、サタン主管下での捕虜の立場から真の父の権威圏に帰還し、完成期の聖婚祝福式が挙行される時代。

【三大王権完成準備時代】(2018年9月~2022年8月)
真の父の正統後継者を中心にアベル圏の祝福家庭たちが、過去の罪を悔い改め、成約時代の聖殿を再建しながら三大王権完成のための基台を造成する時代。

 

以上で「成約時代の摂理的同時性」の概要説明を終え、次からは、各論として、各時代の詳細を解説していきます。

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