4.「偽りの聖酒(毒酒)」により再び堕落圏に落ちた祝福家庭

 ①「基元節」における真の母の使命

 キリスト教(カトリック)の法王(教皇)は、再臨主をお迎えする新婦圏の代表者です。その使命について『原理講論』には次のように説明されています。

 

 法王は、統一王国時代における預言者の目的を信奉する祭司長の立場におかれていたので、彼は、国王がキリスト教理想を実現していくことのできる霊的な基台を準備し、彼を祝福して、王として立てたのちには、一人の国民の立場から、彼は従わなければならなかったし、また、国王は、法王の理想を奉じて、国民を統治しなければならなかったのである。(『原理講論』p475)

 

 地上における新婦圏の代表である真の母は、法王と同様に、真の代身者、後継者である子女に、それまでのあらゆる霊的な基台と真の父のみ言を伝授し、彼を天一国の王として祝福したのちには、1人の天一国国民としてその王に従うことが使命です。それこそ正に韓氏オモニが「基元節」において行うべきことでした。

 ところが、このような真の母の使命が果たされなかったことにより、文鮮明先生が何よりも待ち望まれた「基元節」は、サタンを中心とする「偽りの基元節」となってしまいました。

 

 ②「偽りの基元節」で造成されたサタンを中心とする四位基台

 2013年天暦1月13日(陽暦2月22日)の式典で、祝福家庭に対して行われたのが「偽りの聖酒(毒酒)」と「偽りの聖婚問答」による「祝福式」です。権限のない存在によってつくられた「偽りの聖酒(毒酒)」と、神が公認していない「偽りの聖婚問答」による「祝福式」が行われることによって犯罪行為の繁殖がなされ、祝福家庭はサタンの主管圏、すなわち堕落圏に再び落ちてしまいました。その結果、祝福家庭を中心にサタンが再び活動できる基盤が造成されたのです。

 2013年天暦1月1日(陽暦2月10日)から同年天暦1月13日(陽暦2月22日)にかけて、韓氏オモニによってつくられたサタン中心の四位基台は次のとおりです。

 

 

サタン(偽りの天の父母)中心にする

   ⇒「真の神の日」を「天の父母様の日」、『家庭盟誓』の「神様」を「天の父母様」に変更。(「하나님(ハナニム)」の唯一神から「天の父」と「天の母」のニ神に変更)

真の母の位置を離れて主管性転倒する

⇒お父様の代身者・二代王様の「即位式」ではなく自分の「即位式」を行う。

繁殖する

⇒「偽りの聖酒(毒酒)」と「偽りの聖婚問答」による祝福式を行う。

 

 このように韓氏オモニは、2013年天暦1月13日(陽暦2月22日)の「偽りの基元節」を通して、サタンを中心とする四位基台を造成しました。

 真のお父様によって定められた「聖酒式」は、神とサタンが公認したものです。もしその中心が変わり、対象が主体を逆主管したまま、「聖酒式」と称して何らかの式が行われれば、神の体を自分の体に受けるのではなく、すり替えられたその中心、すなわちサタンの体を自分の体に受けることになります。これはサタンの血統に転換されてしまうことを意味します。

 ですから、韓氏オモニが唯一神の「神(ハナニム)」から二神(多神)の「天の父母様」に変え、真のお父様の代身者であり後継者である文亨進二代王様を逆主管した状態で行われた「聖酒式」は、真のお父様の「聖酒式」の恩恵(原罪清算と血統転換)を消滅させるのです。

 その式に参席して「偽りの聖酒(毒酒)」を飲み、「偽りの聖婚問答」に宣誓した祝福家庭は、罪のなかったアダムとエバがサタンに逆主管されて堕落したように、サタンを中心とする四位基台圏に落ち、再び堕落したアダムとエバの子孫になってしまったのです。

 このようにして再堕落した祝福家庭が真のお父様の権威圏に復帰できる式典こそ、「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」です。

 

5.真のお父様の権威圏に戻るための「祝福式」

 ①再び堕落圏に落ちた祝福家庭救済の道

 真のお父様の権威圏に戻るための「祝福式」に参加する家庭は、「聖酒式」の前に次の祈祷を天に捧げます。

 

 「私○○○○は、神様に私自身が罪人であることを告白し、神様の恩恵が必要であることを知っています。私は、とある行事にそれが真の父母様の祝福式であると思い参席しました。しかし、今はそれが偽りであったと悟りました。それは天使長の監督下、支配下の儀式でした。

 私は、文鮮明・真のお父様が天の独り子であり、その生涯をかけてサタンから血統を奪還され、人類が神様の主管下に帰るための祝福を立てるために尊い血を流された方であると信じます。私のために流された血の故に、真のお父様に感謝を捧げて、今から受ける祝福に心より感謝申し上げます。アージュ。」

 

 祝福家庭は、「偽りの聖酒(毒酒)」による「聖酒式」を通して再堕落してしまいました。しかし、その行事が非原理的な偽りの行事であったことを認め、神様と真のお父様の御前に悔い改めた上で、真の父母様(文鮮明真のお父様・康賢實真のお母様)を中心とする真の「聖酒式」によって、もう一度、真のお父様の権威圏に復帰できる道が開かれています。

 

 これから皆さんが行わなければならないことは、新しい式、「聖酒式」です。人の体は4分の3が水です、4分の3が。この「聖酒式」を通して、皆さんにあるすべてのものを清算しなければなりません。「聖酒式」は、父母様が勝利した基盤を皆さんに伝授する式であり、またカイン・アベルが闘争してきたことをすべて解消する式です。(『文鮮明先生御言選集』135-32,1985.8.20)

 

 このような道が開かれたのは、真のアベル・カイン(文亨進二代王様と文國進監察総監様)と天の三代王権(文鮮明真のお父様・文亨進二代王様・文信俊三代王様)が勝利されたからです。

 

 ②天の三代王権によって取り戻された「基元節」

 本来の「基元節」では、真の父母様の「天宙完成祝福聖婚式」が行われ、真の父母様から全権を伝授された真の代身者、相続者であられる文亨進世界会長が天一国二代王に即位され、その場に同参した祝福家庭が「天一国入籍祝福式」を受けて、天一国が実体的に出発するはずでした。ところが、上述のとおり、韓氏オモニの神様と真のお父様に対する背信行為によって、この「基元節」がサタンに奪われてしまいました。そのため、天の三代王権を中心に、次のような過程を通して「基元節」を取り戻したのです。

 

1)李妍雅二代王妃様による韓氏オモニの背信行為の蕩減復帰(2015年5月24日陽)

2)真のアベル・カインの一体化による二代王の即位式(2015年8月30日陽)

3)「天地人真の父母様天宙完成祝福聖婚式」挙行(2017年9月23日陽)

4)「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」挙行(2018年2月28日陽)

 

1)李妍雅二代王妃様による韓氏オモニの背信行為の蕩減復帰(2015年5月24日陽)

 李妍雅二代王妃様は、2015年陽暦4月26日、神様と天の三代王権と全天宙に対して、次のように宣誓されました。

 

<「再臨主正統宗家の女性宣誓」 >

【第一の宣誓】

 私李妍雅は、真のお父様が戴冠式をされ、後継者として選択した私の夫に対して対象の位置に立っていることを知っています。私は、死ぬ時まで喜んで彼を愛し、尊敬し、仕えていくことを誓います。もし私がこの誓いから逸脱する道を行ったなら、あなたが私に最初の石を投げる人になってください。そして、私が正しい道に戻ることができるよう、私の過ちを指摘してください。それがキリストの体であるあなた方が私に見せてくださることのできる愛です。

【第二の宣誓】

 私李妍雅は、真のお父様が選択した私の三男文信俊を、お父様が願われた三代目の王権者としての彼の立場を尊重し、彼が神様に仕えることのできる、謙虚な私たちの運動の指導者となる年齢になれば、私は喜んで彼を後ろから仕える位置に立ちます。

(天基6年天暦3月8日・2015年陽暦4月26日)

 

 この宣誓の中で李妍雅二代王妃様は、「死ぬ時まで喜んで彼を愛し、尊敬し、仕えていくことを誓います」と宣誓され、「最終一体」の約束宣布、すなわち生涯に渡って真のお父様と一つになるという約束を破棄した、韓氏オモニの背信を蕩減復帰されました。

 そして、2015年陽暦5月24日、「三大王権完成者相続の為の特別儀式」にて、李妍雅二代王妃様が文信俊三代王様に敬拝を捧げられ、韓氏オモニが偽りの「基元節」で文亨進世界会長(当時)を天一国二代王として推戴できなかったことを蕩減復帰する条件を立てられたのです。

 

2)真のアベル・カインの一体化による二代王の即位式(2015年8月30日陽)

 2015年陽暦8月30日、「文鮮明先生聖和3周年記念式典」の終了後、文國進様が文亨進様に王冠を被せてさしあげ、文亨進様が天一国の二代王に即位されました。そして、同年陽暦10月11日に「天一国合衆国憲法」が宣布され、文國進様が天一国の監察総監となられました。このようにして神様と文鮮明先生を中心に真のアベルと真のカインが一つになり、「天地人真の父母様天宙完成祝福聖婚式」を行うことができる基台が造成されました。

 

3)「天地人真の父母様天宙完成祝福聖婚式」挙行(2017年9月23日陽)

 2017年陽暦9月23日午前10時(現地時間)、米国のペンシルベニア州ニューファンドランドにある世界平和統一聖殿米国本部にて、「天地人真の父母様天宙完成祝福聖婚式」が行われました。この日は、ヨハネの黙示録12章1節の「大いなるしるしが天に現れた。ひとりの女が太陽を着て、足の下に月を踏み、その頭に十二の星の冠をかぶっていた」という預言が、実際の現象として天空に現れた日です。

 このときに姜賢實伝道師は、天より「康賢實」のお名前を受けられました。「姜」の字が二つの角の下に「王」の「女」と書き、本妻ではなく妾の位置を意味するのに対して、「康」の字は、王を意味する「`」を「厂≪がんだれ≫」が支えていることから、一人の王に仕える本妻の女性を意味します。こうして統一教会の母「姜賢實伝道師」から人類の真の母「康賢實真のお母様」となられたのです。

 

 式典後には「三代王権敬拝儀式」が行われ、康賢實真のお母様が天の三代王権に敬拝をお捧げし、韓氏オモニが果たせなかった真の母としての責任を全うされました。

 

4)「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」挙行(2018年2月28日陽)

 真の父母が天上と地上に再び顕現されたことによって、子女たちが天一国に入籍できるようになったため、2018年天暦1月13日(陽暦2月28日)に「天宙天地人真の父母様天一国生命の書入籍祝福式」が行われるようになりました。この入籍祝福式での祝祷で、文亨進二代王様は「あなたが望まれた基元節の日であり、永遠の天宙平和統一王国、天一国の日です」と祈られました。

 

 このようにして、偽りの「基元節」によって失われたものが、天の三代王権を中心にすべて復帰されたのです。すなわち、真の父母様の完成段階の祝福聖婚式真の代身者、相続者文亨進様の天一国二代王即位式、そして祝福家庭の天一国入籍祝福式、これらが天の三代王権を中心に「世界平和統一聖殿」において成就したということです。

 

 

 「偽りの聖酒(毒酒)」によって再びサタンの主管圏に落ちた祝福家庭に対する救済の道は、ここに開かれています。祝福家庭と成約聖徒の皆様各自が、真のお父様がどちらにいらっしゃるのか、天運はどこにあり、摂理の中心がどこにあるのかを神様に祈り求めてみてくださるよう心から願います。

 

 終末に処している現代人は、何よりもまず、謙遜な心をもって行う祈りを通じて、神霊的なものを感得し得るよう努力しなければならないのである。つぎには、因習的な観念にとらわれず、我々は我々の体を神霊に呼応させることによって、新しい時代の摂理へと導いてくれる新しい真理を探し求めなければならない。そして探しだしたその真理が、果たして自分の体の内で神霊と一つになり、真の天的な喜びを、心霊の深いところから感ずるようにしてくれるかどうかを確認しなければならないのである。このようにすることによってのみ、終末の信徒たちは、真の救いの道をたどっていくことができるのである。(『原理講論』p175)