「成約時代の摂理的同時性」の完結編として、「御国の福音は必ず成就する-成約時代の摂理的同時性Ⅱ-」が出版されました。
今回は、出版記念として第2章の一部を公開します。続きの内容にご興味のある方は冊子をお求めください。
第2章 「七つの教会」へのメッセージと「成約時代の摂理的同時性」
第1節 「七つの教会」へのメッセージの時代区分とその基準となる聖句
(1)「七つの教会」へのメッセージについて
聖書の観点から見ても、「統一原理」の観点から見ても、七数は完成や完全を意味する数です。
ですから、「七つの教会」へのメッセージは、特定の教会に対するメッセージではなく、新約時代と成約時代のすべての聖徒たちに対するメッセージであると考えることができます。
実際に、『ヨハネの黙示録』が書かれた当時、アジアの教会は七つだけではありませんでした。
神様とイエス様、そして再臨主を信じ、侍る聖徒たちにとって、信仰生活における普遍的な教えが込められているのが「七つの教会」へのメッセージです。
(2)プロテスタントの「七つの教会」へのメッセージに対する時代区分
それと同時に、第一から第七までのメッセージの順序にも意味があります。
プロテスタントには、「七つの教会」へのメッセージはキリスト教史における各時代の特徴を預言的に表したものである、という解釈があります。
第1章で紹介した『ヨハネの黙示録』を歴史主義的に解釈する立場では、1世紀からキリスト教会の歴史、そして未来に起きるキリストの再臨、最後の審判、新天新地の到来が預言されているとしています。
これは、ルターをはじめとする宗教改革者たちの主張ですが、具体的には次のように区分されています。
(3)「統一原理」の「七つの教会」へのメッセージに対する時代区分
「成約時代の摂理的同時性」では、「統一原理」の摂理的同時性と聖書の七数概念から、次の二つの観点で「七つの教会」へのメッセージを区分しています。
①第一から第六までのメッセージと第七のメッセージを新約と成約に分ける
聖書の七数概念では、一から六までの縦的な段階を経て、七の段階で横的に展開して完成するとしています。
そのため、第一から第六までのメッセージを新約時代の六期間、第七のメッセージを成約時代全体とそれぞれ対応するとしています。
②第一から第六までのメッセージを三段階に区分する
神様の復帰摂理は、創造原理の三段階原則によって蘇生、長成、完成の三段階を経て展開します。
そして、完成期では、それまでの蘇生期と長成期の蕩減条件が加重されて展開するようになっているため、「七つの教会」へのメッセージも三段階に区分しています。
(4)時代区分の基準となる聖句
人間には、神様も干渉できないそれ自身の責任分担があるため、ある時代の中心人物が責任を果たせなかった場合は摂理が延長されるようになります。
そのため、人類救済のための復帰摂理歴史は、一定の期間と史実が同時性として繰り返すことになります。
旧約聖書を見ると、神様はノアとアブラハムに対しても、アダムと同じように祝福をしてくださっています。
アブラハムは、ノアの身代わりであり、したがって、アダムの身代わりであるので、復帰したアダム型の人物であった。したがって、神はアダムとノアに祝福なさったように、アブラハムにも、子女を殖やして大いなる民族をつくり、祝福の基となれと、祝福なさったのである(創一二・2)。(『原理講論』p317)
このように、創世記の1章、9章、12章に、中心人物たちに対する神様の祝福のみ言が繰り返し記録されています。
これらの聖句から神様の復帰摂理がアダム家庭、ノア家庭、アブラハム家庭と反復されてきたことが分かります。
この原則にしたがい、「七つの教会」へのメッセージを区分するときには、繰り返し記録されている聖句を調べ、それを基準として三段階に区分します。
「七つの教会」へのメッセージの中で3度繰り返し記録されている聖句は以下になります。
【第一の教会:エペソ教会】
2章2節:使徒と自称してはいるが、その実、使徒でない者たちをためしてみて、にせ者であると見抜いた。
【第二の教会:スミルナ教会】
2章9節:ユダヤ人と自称してはいるが、その実ユダヤ人でなくてサタンの会堂に属する者たちにそしられている。
【第六の教会:ヒラデルヒヤ教会】
3章9節:サタンの会堂に属する者、すなわち、ユダヤ人と自称してはいるが、その実ユダヤ人でなくて、偽る者たちに、こうしよう。見よ、彼らがあなたの足もとにきて平伏するようにし、そして、わたしがあなたを愛していることを、彼らに知らせよう。
「成約時代の摂理的同時性」では、上記の聖句を基準として、「七つの教会」へのメッセージを次のように区分しています。
~以降の内容~
第2節 「七つの教会」へのメッセージに学ぶ教訓
(1)ニコライ宗とバラム
(2)バラムの不信仰とは?
(3)バラムの教え
第3節 「七つの教会」へのメッセージに見る成約時代への預言
(1)第一から第六のメッセージに見る成約時代への預言
(2)第七の教会-ラオデキヤ教会へのメッセージに見る成約聖徒たちへの教訓
~冊子の購入方法~
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七つの教会宛の手紙に関してです。
ルターをはじめとする宗教改革者たちの主張する区分が、「成約時代の摂理的同時性」と合致するような対照図になっていますが、どうして、合致するのですか??
無理があるように感じますが、その根拠をお願いします。
「宗教改革者たちの主張する区分」と「成約時代の摂理的同時性」の区分とは合致しておりません。
「宗教改革者たちの主張する区分」の図表は、宗教改革者たちの主張はこうですと明示するために掲載しました。その後に、それに対して「成約時代の摂理的同時性」ではこのように考えている、という構成になっております。